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かつお節削り器のメンテナンス
当店ではかつお削り器の貸出しをしています。貸出し用のかつお削り器は15年以上使っているものもあり、時々メンテナンスが必要な状態になります。今まで当店で行った刃研ぎやカンナ台の修繕をご紹介します。
刃の研ぎ方
かんな刃が斜めになったため、削りにくくなってしまった『かつお削り器』の刃の部分です。わかりにくいかもしれませんが、刃がかなり斜めになっています。この程度の状態ですとセルフメンテナンスではなく、金物屋さんなど専門のお店に相談されるのをおすすめしますが、今回はこれをまっすぐに研ぎ直してみます。
パッと見てはわかりにくくても、差し金を当ててみると左右で2mm近くも違います。この位斜パッと見ただけではわかりにくいですが、差し金を当ててみると左右で2mm近くも違います。刃がこの位に斜めになっていたり、凸凹面になっていたり、大きく欠けている場合などは自分で修正するのは大変です。実際、この斜めになった刃 の修正はなかなかうまく出来ず、大変時間がかかりました。
まず、150〜400番程度の荒砥石を使って、まっすぐになる様に研ぎます。砥石とかんな刃の研ぐ面をピッタリと合わせ、押す時に体重を乗せる様に力を加え、引く時には弱めます。均一に力を加え、凸面になったり凹面になったりしない様に注意しながら研ぎます。刃先の角度も研ぐ前と後で変わらない様に注意します。研ぎ進むと研ぎ面の反対側に返り(バリ)ができます。返りの出た面を砥石で落とします。
次に800〜2000番程度の中砥石を使って研ぎます。要領は荒研ぎと同じです。普段はこの中研ぎだけで十分に切れる刃になります。
さらに4000〜6000番程度の仕上げ砥で研ぎます。特に刃先を意識して研ぐ感じで研ぎます。
かんな刃を差し込む溝が広がったりして甘くなった場合、写真の様に紙を一枚挟みます。紙を挟みこむことで刃のぐらつきを抑え、刃の出過ぎに対し調整がしやすくなります。
かんな台のソリの直し方(軽度のソリ)
毎日鰹節を削っていると、鰹節を押当てているカンナ台の一部分が凹面になります。台の一部分が凹むと鰹節の削り面が均一に刃に当たらなくなり、きれいな花かつおを削りにくくなります。そこできちんと当たる様にカンナ台の修正が必要になってきます。
矢印を付けたところがわずかに凹んでいる部分です。この位ならサンドペーパーでの修正が可能です。
150〜400番位のサンドペーパーを平らな台に置き、その上にカンナ台の研ぎたい面をサンドペーパーに当てた状態で置きます。そして、カンナ台を8の字を描く様に動かします。力は均等になるようかけます。
次は800〜1000番程度のサンドペーパーに変え、先ほどと同じ様にカンナ台の研ぎたい面をサンドペーパーに当て、8の字を描く様に動かします。カンナ台自体が斜めにならないように気をつけます。
研いだ刃を付け、調整をしたら終了です。
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お買い上げが不安なお客様へ 鰹節削り器のお試しサービス
当店では『鰹節削り器』の無料貸出しをしています。
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かつお節削り器の購入をお考えになるお客様から『上手く削れるかどうか心配』というお問い合わせをいただくことがあります。実際、実店舗で試し削りをされたお客様の中には「意外に難しい」とおっしゃる方も少なくありません。
粉のような状態には削れますが、「花」かつおの状態に削るにはコツがあり、適度な力も必要です。ですので当店では「すぐに簡単に削れます」とはお伝えしません。
鰹削りに興味はあるけれど、本当に使い続けられるか不安な方や
一度でもいいから鰹削りをしてみたかったという方にご利用いただいています。
もちろん使っていくうちにわかる事もたくさんありますが、
試しに使ってみたい場合は貸出しサービスをぜひご利用くださいませ。